都会でもなかなか味わえない!日本の家庭料理・郷土料理を楽しめる人気の地方10選

日本各地にはそれぞれの家庭料理・郷土料理がありますが、地方には独自の食文化から作られた独自の魅力的な料理がたくさんあります。

観光旅行などで地方を訪れたとき、家庭料理や郷土料理を楽しむことができればさらに楽しむことができますので、家庭料理・郷土料理についてチェックしておくことがおすすめです。

本記事では、日本の家庭料理・郷土料理を楽しめる人気の地方を紹介します。

福岡県の家庭料理・郷土料理

福岡県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • がめ煮
  • 博多雑煮
  • 若鶏の水炊き

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①がめ煮

がめ煮は博多の方言で”がめくりこむ(寄せ集める)”という言葉が由来となったと言われる郷土料理です。

もともとはすっぽんを使った煮物として食べられていましたが、現在は骨付きの鶏肉やにんじん、じゃがいも、たけのこなどが使用されています。

②博多雑煮

博多雑煮は、博多に古くから伝わる「かつお菜」とブリが使われる雑煮です。

各家庭によって具材は大きく異なりますが、焼きアゴ(トビウオ)で出汁をとること、かつお菜を入れることは博多雑煮には欠かせません。

③若鶏の水炊き

若鶏の水炊きは、鶏肉を骨ごと煮込んだスープに好みの野菜を入れてポン酢で食べる料理です。

福岡では冬だけではなく1年を通して食べられているため、季節の野菜を使うことが定番となっています。

佐賀県の家庭料理・郷土料理

佐賀県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • だぶ
  • のっぺい汁
  • ふなんこぐい

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①だぶ

だぶは、佐賀県と福岡県にまたがって伝承されている、鶏肉と季節の野菜を入れた汁物です。

基本的には身崩れしにくいゴボウやニンジン、サトイモなどの野菜を使うことが一般的で、地域によっては片栗粉でとろみを付けたりと作り方が変わることもあります。

②のっぺい汁

のっぺい汁(のっぺ汁・ぬっぺい汁)は、片栗粉で汁にとろみを出した佐賀県の代表的な家庭料理です。

さまざまな根菜を入れることが特徴的ですが、お祝いごとのときは小豆を入れることも特徴のひとつです。

③ふなんこぐい

ふなんこぐいは、佐賀県でも多く取れる川魚・フナを使った郷土料理です。

フナは生臭いイメージがありますが、昆布で巻いてじっくりと煮込むことで生臭さがないように仕上げられています。

長崎県の家庭料理・郷土料理

長崎県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • ひきおとし
  • 皿うどん
  • ちゃんぽん

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①ひきおとし

ひきおとしは、長崎県の離島・壱岐で食べられる代表的な郷土料理です。

特産品の壱州豆腐(いしゅうどうふ)や硬めに茹でたそうめんを加えるのが特徴的で、コクを出すために壱岐焼酎が使われることもあります。

②皿うどん

皿うどんは、全国的に人気のあるパリパリ麺のうえに野菜たっぷりのあんかけを乗せた郷土料理です。

長崎県では、全国的に人気のある皿うどんは「細麺皿うどん」と呼ばれており、ちゃんぽんと同じ太麺で作られる皿うどんを「太麺皿うどん」と区別されています。

③ちゃんぽん

ちゃんぽんは、野菜や肉、海鮮などを中華麺と一緒に鍋で煮込んで作られる長崎県を代表する郷土料理です。

全国的に「長崎ちゃんぽん」というお店が展開されていますが、長崎県内ではさまざまなちゃんぽんを楽しめます。

熊本県の家庭料理・郷土料理

熊本県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • からし蓮根
  • だご汁
  • いきなり団子

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①からし蓮根

からし蓮根は、全国的に生産数の多い熊本県産レンコンの穴にからしと味噌を練り合わせたものを詰め、小麦粉や卵黄などを混ぜた衣に付けて揚げる郷土料理です。

明治維新まではからし蓮根のレシピは門外不出だったこともあり、現在も熊本県でしか味わうことのできない郷土料理として知られています。

②だご汁

だご汁は、水で練った小麦粉をちぎって作る団子を入れた汁料理です。

サトイモやゴボウなどの季節の野菜が多く使われますが、家庭や地域によって大きく具材や味付けが異なります。

③いきなり団子

いきなり団子は、小麦粉で包んださつまいもを蒸して作られる郷土おやつです。

熊本県は火山灰の影響でさつまいもの生産数が多く、いきなり団子は家庭料理としても人気ですが、お土産や食べ歩きなどでも人気があります。

大分県の家庭料理・郷土料理

大分県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • とり天
  • 石垣もち
  • 鶏めし

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①とり天

とり天は、大分県別府市内にある「東洋軒」が発祥と言われる、鶏肉にたっぷりの天ぷら粉を付けて挙げられる郷土料理です。

大分県内では唐揚げと同じくらい定番メニューとして人気を集めています。

②石垣もち

石垣もちは、大分の食文化に根付いている”粉食文化”の代表的な料理のひとつです。

細かく切ったサツマイモを小麦粉に混ぜて蒸して作られており、郷土菓子としても人気があります。

③鶏めし

鶏めしは、鶏肉・ゴボウ・ニンジンなどを入れて炊き込んだ飯料理です。

大分県は鶏肉の消費量が全国トップレベルに多いため、鶏めしは大分県内全域で食べられており、地域や家庭によって具材が大きく異なります。

鹿児島県の家庭料理・郷土料理

鹿児島県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • ぶり大根
  • さつま揚げ(つけあげ)
  • 鶏刺し

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①ぶり大根

ぶり大根は、鹿児島県の特産品であるブリと大根を使った冬の定番煮込み料理です。

ぶり大根は全国的に食べられていますが、鹿児島県内では、「ぶり大将」や「鰤王」などのブランドブリが使われていたり、特産品の「桜島大根」が使われているなど、県の特産品が使われることもあります。

②さつま揚げ(つけあげ)

さつま揚げは、魚のすり身に豆腐や鹿児島県の地酒を混ぜ、油で揚げて作られる郷土料理です。

鹿児島県では「つけあげ」と呼ばれることもあり、砂糖を入れて甘く仕上げることや、黒酒・灰持酒が使われることも特徴となります。

③鶏刺し

鶏刺しは、刺身用の鶏肉を軽く炙って作られる郷土料理です。

鹿児島県が独自に設定した「生食用食鳥肉の衛生基準」によって安全面が確保されており、県内の飲食店で食べることができます。

北海道の家庭料理・郷土料理

北海道の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • 石狩鍋
  • ザンギ
  • ジンギスカン

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①石狩鍋

石狩鍋は、北海道を代表する海産物であるサケとキャベツ、大根、味噌などで作られる代表的な郷土料理です。

家庭によって味は大きく異なり、山椒をアクセントとして振りかけたり、最後にイクラを乗せて贅沢に味わうこともあります。

②ザンギ

北海道では唐揚げのことをザンギといい、一般的な唐揚げよりも味が濃く作られることが特徴的です。

ザンギは一般家庭でもよく作られますが、飲食店でも扱う店舗が多い人気の郷土料理として知られています。

③ジンギスカン

世界第一次戦争時に羊毛の輸入が難しくなったことをきっかけに北海道でも羊が育てられるようになり、そこからジンギスカンが北海道で食べられるようになりました。

ジンギスカンには生後1年未満の子羊の「ラム」と生後2年以上の「マトン」のどちらも使用されますが、ラムのほうが独特のクセが少ないと言われています。

秋田県の家庭料理・郷土料理

秋田県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • きりたんぽ鍋
  • いぶりがっこ
  • 笹巻き

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①きりたんぽ鍋

きりたんぽ鍋は、鶏ガラを入れた汁に炊いたご飯をすりつぶしたもの、野菜を加えて作られる郷土料理です。

きりたんぽ鍋には鶏肉が入れられますが、秋田県特産の「比内地鶏(ひないじどり)」が使用されることが多いです。

②いぶりがっこ

いぶりがっこは、秋田県を代表する燻製して干されたたくあん漬けです。

チーズとの相性も抜群で、日本酒のアテにされることも多いです。

③笹巻き

笹巻きは、全国的に「ちまき」と呼ばれており、もち米を笹の葉で巻いて蒸しあげたもの伝統食です。

砂糖ときなこを混ぜたものをかけて食べることが多く、お土産としても人気があります。

新潟県の家庭料理・郷土料理

新潟県の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • のっぺ
  • へぎそば
  • 笹団子

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①のっぺ

のっぺは、サトイモを中心にホタテ貝柱やたけのこ、塩鮭、干ししいたけなどを入れて作られる新潟を代表する家庭料理です。

家庭によって作り方や味付けが異なることから、”おふくろの味”として家庭ごとに伝統的な味付けがあります。

②へぎそば

へぎそばは、つなぎに布海苔と呼ばれる海藻を使った蕎麦を「ヘギ」という器に盛り付けた郷土料理です。

薬味にはわさびではなくからしが用いられることもあります。

③笹団子

笹団子は、団子を笹の葉に包んでスゲなどの葉で結んだ新潟の名産品です。

500年以上前から食べられていたと言われており、現在は餡を包んだ和菓子としても人気があります。

京都府の家庭料理・郷土料理

京都府の代表的な家庭料理・郷土料理は以下のとおりです。

  • 宇治金時
  • 黒豆煮
  • 白味噌の雑煮

それぞれの料理について、詳しく紹介します。

①宇治金時

宇治金時は、宇治抹茶や小倉あんなどが使われた京都発祥の日本を代表する甘味です。

夏に食べられることが多いですが、カフェや飲食店では1年を通して食べることができます。

②黒豆煮

黒豆煮は、古事記や日本書紀が書かれた頃から栽培されていたと言われる大豆を使った郷土料理です。

丹波地域で生産された丹波黒大豆が使用されることが多く、おせち料理としても使われることが多いです。

③白味噌の雑煮

白味噌の雑煮は、丸餅や頭芋、大根などを具材に入れ、白味噌で味を決める京都の伝統的な雑煮です。

白味噌は京都が発祥と言われており、まろやかで甘味のある味わいが特徴となります。

まとめ|全国各地の家庭料理・郷土料理を楽しもう!

本記事では、日本の家庭料理・郷土料理を楽しめる人気の地方を紹介しました。

全国各地にはさまざまな特色を持った家庭料理・郷土料理があり、その土地でしか味わうことのできない料理も多いです。

また、郷土料理は地元の飲食店でも提供されている場合が多く、お土産としても販売されていることもあるため、家庭料理を楽しむこともできます。

ぜひ本記事を参考にして、日本各地にある家庭料理・郷土料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。