台風対策!大雨・強風に対抗する熊本人たち

熊本の夏と秋は「嵐との共存期間」

経験と知恵で乗り越える、夏から秋の試練

そう、熊本の夏から秋にかけての空模様は、まるで気分屋のよう。

朝はカンカン照りで「今日は猛暑かな?」と思ったら、午後から黒い雲が押し寄せ、夕方には雷とスコール。8月後半から10月にかけては、この不安定さに加えて、台風がやって来ます。

熊本県民にとって台風は、毎年顔を出す「招かれざるお客」。

ただ、その相手を無下に追い返すことはできません。

だからこそ、熊本の人たちは日々の暮らしの中で、着実に備えを積み重ねています。

熊本の立地と台風の特徴 〜「何が来ても迎え撃つ」構えの理由

熊本県は九州の中央、阿蘇外輪山から有明海まで広がる大地。海・川・山の自然豊かな地形ゆえ、台風や豪雨が持つ多様な脅威にさらされがちです。

  • 有明海沿岸は高潮・強風のリスクあり。
  • 気象条件次第で、阿蘇や球磨川流域など山間部にも大雨や土砂災害の脅威が。
  • 近年は予測困難なゲリラ豪雨も増加しています。

だから熊本の人たちは、台風や豪雨を“避けて通れない自然の教訓”と捉え、日常に備えを自然に組み込んでいるのです。


情報収集と“マイタイムライン”で備える

防災情報の一元化サイトを活用

  • 熊本県防災ポータル:気象情報、避難情報、避難所、ハザードマップなどまとめて確認可能 
  • 熊本市防災情報ポータル:警報発表、避難所開設状況、河川水位までリアルタイムにチェックできる 
  • 国土交通省「ハザードマップポータル」:全国の洪水・土砂災害マップをまとめて検索可能 

マイタイムラインで家族の対応を明確に

「避難レベル3で何をする?」「レベル4でどこへ避難?」「非常持ち出しは誰が準備?」「ペットはどうする?」——このように**“役割とタイミングを家族で共有”する対策**が肝心です。


大雨対策:“水を制すれば被害を制す”

側溝や排水路の整備

大雨前に側溝・雨どいを掃除し、詰まりを防ぐのは基本中の基本。これで浸水リスクをかなり軽減できます。

「土のう袋」や「水のう」の活用

  • 上天草市など、自治体による土のう袋配布制度もあり、区長などに相談すれば支給される場合も。私有地の浸水対策として活用しましょう 
  • 緊急避難時は、市販の**水で膨らむ“水のう袋”**も有効 

家屋の浸水防止工夫

  • 家具や家電は床から少し高く配置。
  • 畳やカーペットは防水シートで覆うか予め移動。

4. 風による被害を防ぐ家の補強

  • 屋根・瓦・雨どいの点検と修補は必須です。強風で飛散や損傷するリスクがあります。
  • 窓ガラスには飛散防止フィルムまたは養生テープで補強。
  • 飛来物を室内に収納(植木鉢など)し、風による転倒・飛散を防ぎます。

5. 非常用品と備蓄 — 命を守る持ち物リスト

アイテム備考
水(飲料用)1人1日3L、3日分以上
非常食保存食・缶詰・粉ミルクなど
ライフライン対策モバイルバッテリー、LEDランタン
トイレ・衛生簡易トイレ、ウェットティッシュ、マスク
その他貴重品、現金(小銭)、予備服など

熊本地震を経て、「3日間、ライフラインなしでも生き抜く準備」が一般化しています。

6. 台風接近時の“熊本人あるある行動”

  • スーパーの飲料・カップ麺棚がすぐ空に。
  • ガソリンスタンドはいつの間にか長蛇の列。
  • ホームセンターでは養生テープとブルーシートが争奪戦に。

地域の「逃げ遅れ対策」として、早めの準備がキモなんです。

7. 高齢者・子ども・ペットにも優しく配慮

  • 家族で避難の役割分担を確認。特に高齢者や子どもには早めの対応を。
  • 乳幼児には粉ミルク、紙おむつなど多めに準備。
  • ペットにはケージ、お気に入りのタオル、餌・水を避難バッグへ。

8. 台風後の安全対策

  • 住宅の被害状況(倒木、屋根、ガラス、浸水範囲)を確認。異常があれば専門業者へ依頼。
  • 浸水エリアはカビや衛生面が深刻。速やかな換気・消毒を。
  • 地域の清掃活動に参加して助け合いを。安全確認や支援のネットワークが地域力になります。

9. 地図活用と災害演習で備える未来

  • 3D防災マップでリアルな浸水予測や避難ルートを直感的に把握する新ツールも登場中 

https://kumamotodx.jp/case/post-8963/

  • 自治体や小学校などでの防災訓練参加が子どもからお年寄りまでの命の教育に繋がります。

10. 最後に — 熊本の「備える文化」

この完全ガイドは、熊本県民が自然と培ってきた“備える暮らし”を伝えるものです。

「備えあれば憂いなし」を合言葉に、家族と地域が一体となって台風・豪雨を乗り切る力こそが、何よりの安心です。

私たちの合言葉はこうです:また台風が来るかもしれん。でも、うちの熊本は準備万端ばい。

準備したけど、何もなかったね。
と笑い話にできる幸せを今日も噛み締めております。