日本に進出する台湾企業や外資系企業も増えていますが、日本企業とは福利厚生や安定性、雇用などについて違いはあるのでしょうか。
日本に進出する企業は日本のルールに則ってビジネスを行うわけですが、長年培われた社内風土やビジネスの考え方などはすぐに変えることができないため、日本企業と台湾企業・外資系企業には違いが見られる場合も多いです。
とはいえ、どちらが優れている・劣っているというわけではなく、それぞれの特色が出ているだけですので、どちらのほうが自分自身にとってポジティブな要素なのかをしっかりと判断する必要があります。
本記事では、日本(九州)企業と外資・台湾企業の違いについて詳しく紹介します。
日本(九州)企業と外資・台湾企業の違い
日本(九州)企業と外資・台湾企業の違いについて詳しく紹介します。
①安定性の違い
日本に進出している台湾企業・外資系企業も多く、安定した実績を誇る企業も増えていますが、安定性だけを見た場合は日本企業のほうが安定性は優れていると言えるでしょう。
台湾企業が日本に進出する場合、言語の壁や文化の壁がありますが、日本企業にとってはそのような壁はありません。
そのため、台湾の企業が日本進出を検討する場合、自社の経営の安定性にかけて日本市場撤退を決断する可能性もあるのです。
たとえば、日本の宮崎県に半導体工場を建設する予定をしていた力晶積成電子製造(PSMC)は日本進出を断念する決断をするなど、営業利益などから日本撤退をする台湾企業があってもおかしくありません。
一方で日本企業は日本から撤退するということはありませんので、安定性については日本企業のほうが優れているでしょう。
②福利厚生の違い
福利厚生は日本企業・台湾企業・外資系企業という枠組みではなく、企業ごとの方針や資金力によっても大きく異なる部分があるため、日本企業と台湾企業のどちらが優れているかという判断はできません。
日本に進出した台湾企業・外資系企業のなかにも手厚い福利厚生が用意されている場合もありますし、日本の企業でも福利厚生がイマイチな企業もあります。
とはいえ、福利厚生を重視する日本人も多いことから、九州の企業では手厚い福利厚生を用意している企業が多いです。
たとえば、九州を代表する企業のひとつである「トヨタ自動車九州株式会社」の福利厚生の一例は以下の通りです。
| 休日休暇 | 年間休日121日完全週休二日制(土・日曜日)年に3回、10日前後の長期休暇あり(GW/夏季/年末年始)年次有給休暇 最大20日/年間付与年次有給休暇平均取得日数 18日/年(2023年度) |
| 福利厚生 | 各種社会保険完備寮(個室)社宅完備自己選択型福利厚生制度(カフェテリアプラン)退職金制度育児休暇制度財形貯蓄従業員預金制度契約施設トヨタ健保の全国保養所利用可会社グラウンド・体育館等 |
(出典:トヨタ自動車九州株式会社「採用情報」)
このように、手厚い福利厚生を用意して従業員満足度を高めることで、結果として自社の利益につながるため、福利厚生が充実している日本企業も多いです。
③雇用の違い
日本企業は長期雇用を前提として採用するケースが多いですが、台湾ではジョブ型雇用が一般的となっているため、長期雇用は主流ではありません。
ジョブ型雇用とは、仕事内容を明確にしたうえで、その業務を遂行できるスキルや経験を持つ人材を雇用する雇用形態を指し、台湾だけではなく欧米諸国で多く浸透しています。
このジョブ型雇用を主流としている台湾企業において、採用した人材の経験を活かせる仕事がなくなったら仕事がなくなってしまいますし、従業員としても自分のスキル・経験を活かすために転職しやすい環境となります。
このように、台湾企業と日本企業では雇用形態がそもそも異なるため、長期雇用をしてもらいたい場合は日本企業のほうがおすすめです。
日本(九州)企業と外資・台湾企業の違いに関するよくある質問
日本(九州)企業と外資・台湾企業の違いに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。
Q1.TSMC熊本の福利厚生は手厚いですか?
TSMC熊本の福利厚生は日本の大手企業と同等レベルの福利厚生が用意されており、働きやすい環境が整っています。
具体的には、以下のような福利厚生が用意されています。
| 休暇 | GW休暇・夏季休暇・年末年始休暇 |
| 住宅・通勤 | 住宅手当・転居費用サポート 通勤手当:月50,000円まで実費支給 |
| 社会保障 | 社会保障完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労働災害補償保険(労災)) |
| 年金・退職金 | 個人年金プラン 退職金制度 |
| その他 | エンジニア向けのスキル育成プログラム 異文化コミュニケーションについて学ぶ言語、文化学習コース |
部署や求人によっても異なる場合ががありますが、TSMC熊本では充実した福利厚生が用意されており、日本の生活に早く適応するための福利厚生も用意されています。
そのため、台湾人にとってもTSMC熊本は非常に働きやすい企業だといえます。
Q2.日本の企業は終身雇用が当たり前ですか?
近年の日本の企業の傾向として、終身雇用が当たり前な企業は減りつつあります。
昔の日本は定年を迎えるまで同じ会社で働き続ける終身雇用が当たり前でしたが、近年は副業ブームや転職市場の拡大などから同じ会社で働き続けるのではなく、スキルアップを目的とした転職が活発に行われています。
まとめ
本記事では、日本(九州)企業と外資・台湾企業の違いについて詳しく紹介しました。
日本企業と台湾企業・外資系企業にはそれぞれ違った特徴がありますが、どちらのほうが優れているということはなく、自分自身の考えや理想的な働き方などによってどちらにもメリット・デメリットがあります。
近年の日本では外国人労働者の受け入れ強化体制をとっているため、外国人労働者であっても日本企業で働きやすいですし、日本語を学べる環境も整っています。
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