日本でアルバイトを始める留学生必見!求人の探し方・メリット・トラブル回避法まとめ

日本での留学生活を充実させるために、アルバイトを探している方も多いのではないでしょうか?

アルバイトは生活費を補うだけでなく、日本語のスキルを向上させたり、文化を学んだりする貴重な機会にもなります。しかし、「どんな仕事ができるのか?」「働くための条件は?」「トラブルを避けるには?」など、さまざまな不安を抱えている留学生も少なくありません。

本記事では、外国人留学生が日本でアルバイトをする際に知っておくべき情報を徹底解説します。働くためのルールや人気のアルバイト職種、求人の探し方、注意点など、すぐに活かせるアドバイスも交えて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.日本でのアルバイトの概要

日本でアルバイトをすることは、外国人留学生にとって生活費を補う手段としてだけでなく、日本語のスキル向上や文化理解の大きなチャンスでもあります。しかし、日本には留学生のアルバイトに関する法律や規制があり、守らなければならないルールも存在します。

ここでは、外国人留学生がアルバイトをする際に知っておくべき基本ルールと、人気のアルバイト職種を紹介します。

1-1.外国人留学生がアルバイトをする際の法律・規制

外国人留学生が日本でアルバイトをするためには、「資格外活動許可」という許可を取得する必要があります。この許可がなければ、たとえ短時間のアルバイトであっても不法就労とみなされるため、事前に申請を済ませておくことが重要です。

資格外活動許可は、在留カードを発行した入国管理局(入管)で申請できます。申請に必要な書類は、在留カード、パスポート、申請書の3つで、手続きには費用はかかりません。申請から許可が下りるまでには、通常2週間ほどかかるため、アルバイトを始める予定がある場合は早めに手続きを済ませると安心です。

資格外活動許可を持っていない状態でアルバイトをすると、日本の法律に違反することになり、最悪の場合、ビザの更新ができなくなったり、強制退去の対象になったりする可能性があります。アルバイトを考えている方は、必ずこの許可を取得しましょう。

1-2.週28時間の労働制限とは?

日本の法律では、外国人留学生がアルバイトできる時間が週28時間以内と定められています。この時間を超えて働くと、法律違反となり、ビザの更新が難しくなるリスクがあるため注意が必要です。

ただし、大学の長期休暇(夏休み・春休みなど)の期間中は、労働時間の上限が週40時間まで拡大されます。そのため、休みの間に多めに働いて、学期中の生活費を確保する留学生も少なくありません。

アルバイトのシフトを決める際には、雇用主とよく相談し、週28時間を超えないように自己管理することが大切です。

1-3.留学生が働けない職種(法律で禁止されている仕事)

日本では、外国人留学生が働くことが法律で禁止されている職種があります。特に、風俗関連の仕事やギャンブル業界でのアルバイトは禁止されており、違反するとビザの取り消しや強制送還の対象になるため、注意が必要です。

例えば、ナイトクラブやキャバクラなどの接客業、パチンコ店やカジノの運営に関わる仕事は、留学生には認められていません。求人広告に「高時給」や「外国人歓迎」と書かれていても、仕事内容をよく確認し、違法な仕事に関わらないようにすることが大切です。

2.アルバイトの探し方

日本でアルバイトを探す方法はいくつかありますが、求人サイトの活用、学校のサポート、友人の紹介などが一般的です。特に、日本語があまり得意でない留学生にとっては、外国人向けの求人サイトを活用するのが効果的です。ここでは、それぞれの方法について詳しく説明します。

2-1.求人情報サイトやアプリの活用

外国人留学生向けのアルバイトを探すには、専用の求人サイトやアプリを活用するのがおすすめです。これらのサービスでは、「外国人歓迎」「日本語不問」などの条件で検索できるため、自分に合った仕事を効率よく見つけられます。

■おすすめの求人サイト・アプリ

①ニホンdeバイト

  • 28時間以下かつ風営法対象外の求人情報のみ掲載されているので安心。
  • 仕事内容や応募の仕方、履歴書の書き方など、はじめてのアルバイトでも正しい情報を得た上で応募ができる
  • 日本語、英語、中国語、ベトナム語、韓国語で読むことができる

②YOLOJAPAN

  • 世界239の国や地域出身の在留外国人30万人以上が登録している。
  • アルバイトだけでなく、日本での生活情報やサポートも提供。
  • 事前に応募者の雰囲気や魅力をビデオでご確認

③GaijinPotJobs

  • 月間75万ユーザーを誇る日本最大の利用者数を誇る求人サイト
  • 正社員からアルバイトまで幅広い求人が掲載。
  • 長期的に日本で働きたい人向けの求人も掲載。

これらのサイトを活用すると、日本語が苦手でも安心して仕事を探せます。特に「外国人歓迎」と記載されている求人は、留学生の採用経験がある職場が多いため、働きやすい環境が期待できます。

2-2.学校や友人の紹介を活用するメリット

求人サイトだけでなく、学校のキャリアセンターや友人の紹介を活用するのも有効な方法です。

①学校の掲示板やキャリアセンター

多くの大学や語学学校では、留学生向けの求人情報を掲示板やキャリアセンターで紹介しています。これらの仕事は、学校が信頼できる雇用主と提携していることが多く、安心して働ける環境が整っているのが特徴です。また、日本語があまり得意でなくても応募できる求人が見つかることもあります。

②友人・先輩の紹介

すでに日本で働いている友人や先輩に相談すると、実際に働いてみてどうだったかのリアルな情報を聞くことができます。また、知り合いの紹介なら採用されやすいことが多く、履歴書や面接に不安がある人には特におすすめの方法です。

ただし、友人の紹介であっても、働く前に労働条件や仕事内容をしっかり確認することが大切です。給与の未払いなどのトラブルを防ぐために、契約内容を事前にチェックしましょう。

3.アルバイトのメリット

日本でアルバイトをすることは、収入を得るためだけでなく、日本語のスキル向上、文化交流、将来のキャリア形成にも大きく役立ちます。ここでは、外国人留学生がアルバイトをすることで得られる主なメリットについて解説します。

3-1.日本語スキルの向上

アルバイトを通じて、実践的な日本語を学ぶことができるというのは、大きなメリットのひとつです。

例えば、コンビニや飲食店の接客業では、「いらっしゃいませ」「○○円になります」「ありがとうございました」などのフレーズを自然に使う機会が多く、日常会話にも役立ちます。また、職場の同僚やお客様とのやりとりを通じて、教科書では学べない生きた日本語表現を身につけることができます。

特に、日本語能力試験(JLPT)の勉強をしている留学生にとっては、アルバイトでの経験がリスニングやスピーキングのスキル向上につながり、試験対策にもなります。

3-2.文化交流や友人作りの機会

アルバイト先では、日本人の同僚や上司と一緒に働くことになるため、日本の文化や働き方を学ぶことができます。たとえば、時間厳守の意識、敬語の使い方、報連相(報告・連絡・相談)の重要性など、日本特有の職場文化に触れることができます。

また、アルバイトを通じて、日本人だけでなく、他の国から来た留学生や外国人労働者と知り合う機会も増えます。共通の経験を持つ仲間ができることで、日本での生活がより楽しく、充実したものになるでしょう。

3-3.就職活動における経験の活用

日本でのアルバイト経験は、将来のキャリアにも役立ちます。

特に、日本企業への就職を考えている留学生にとっては、日本のビジネスマナーや職場のルールを学べる機会となります。履歴書や面接でも、「日本でのアルバイト経験」をアピールできるため、採用担当者にとっても**「日本の職場に適応できる人物」**と評価されやすくなります。

例えば、接客業での経験があれば、コミュニケーション能力の高さをアピールできますし、工場や倉庫作業の経験があれば、チームワークや責任感を伝える材料になります。日本での仕事に慣れていることを示せるため、他の外国人応募者と差別化できるポイントになるでしょう。

4.アルバイトの注意点

日本でアルバイトをする際には、労働文化やマナーを理解し、トラブルを避けるためのポイントを押さえることが大切です。特に、日本の職場では時間厳守や敬語の使い方が重視されるため、働く前に基本的なルールを知っておくと安心です。ここでは、留学生がアルバイトをする際に注意すべきポイントを解説します。

4-1.日本の労働文化やマナーを理解する

日本の職場では、時間を守ること、丁寧な言葉遣いをすること、協調性を大切にすることなどが求められます。これらは、日本で働く上での基本的なマナーとして重視されているため、事前に理解しておくと良いでしょう。

①時間厳守の重要性

日本の職場では、遅刻や無断欠勤は厳しく評価される傾向があります。シフトの時間には余裕を持って到着し、万が一遅れそうな場合は、早めに連絡を入れることが大切です。また、仕事が終わった後も、急にシフトを変更することは避け、スケジュール管理をしっかり行いましょう。

②敬語の使い方

接客業では、お客様に対して丁寧な言葉遣い(敬語)を使うことが求められます。例えば、飲食店やコンビニでは、「いらっしゃいませ」「○○円になります」「ありがとうございました」といったフレーズを使う機会が多いため、事前に練習しておくとスムーズに働けます。

また、職場の上司や同僚との会話でも、基本的な敬語を使うことが好印象につながります。分からないことがあれば、「教えていただけますか?」など、丁寧な言い回しを意識しましょう。

4-2.トラブルを避けるためのポイント

①契約内容の確認は必須

アルバイトを始める前に、労働契約書(雇用契約書)をしっかり確認することが重要です。給与、労働時間、仕事内容などが明確に記載されているかチェックし、不明な点があれば、事前に雇用主に確認しましょう。

特に、「研修期間は無給」「残業代が支払われない」などの条件が提示された場合は注意が必要です。日本の労働基準法では、すべての労働に対して適切な給与が支払われるべきとされています。

②給与未払い・長時間労働のリスク

一部の職場では、給与の未払いや長時間労働のトラブルが発生することがあります。例えば、求人情報では「時給1,200円」と書かれていたのに、実際にはそれより低い金額が支払われたり、残業代が出なかったりするケースもあります。

こうしたトラブルを避けるためには、求人情報の内容と契約書の内容を比較し、違いがないか確認することが大切です。また、働き始めてから給与の支払いに問題がある場合は、大学のキャリアセンターや労働相談窓口に相談すると良いでしょう。

5.先輩留学生の体験談

日本でアルバイトをする際、実際に働いたことのある先輩留学生の経験談はとても参考になります。ここでは、熊本や九州でアルバイトを経験した留学生のエピソードを紹介し、実際にどのような苦労があったのか、どのように日本語を学び、職場でのコミュニケーションを取ったのかを詳しく解説します。

※KINASSE様ご支給の留学生や働く台湾人の文章など

5-1.実際のアルバイト体験を通じて得た学びや苦労

①コンビニでのアルバイト「日本語の接客用語に苦戦」

中国からの留学生・Aさんは、日本のコンビニでアルバイトを始めました。しかし、最初は日本語の接客用語が分からず、お客様との会話がスムーズにできなかったといいます。

例えば、お釣りを渡す際に「○○円のお返しです」と言うべきところを、「お釣りです」とシンプルに言ってしまい、店長に注意されることがありました。また、「ポイントカードはお持ちですか?」と聞くのを忘れたり、商品の場所を聞かれてもうまく説明できなかったりすることが多く、不安を感じていました。

しかし、Aさんは毎回ミスをするたびに「次はどうすればいいのか?」を店長や先輩に聞くようにし、メモを取る習慣をつけたそうです。また、レジ対応のスクリプトを紙に書き出し、自宅で何度も練習した結果、徐々にスムーズに接客できるようになりました。

②飲食店のキッチンスタッフ「職場のルールに慣れるのが大変」

台湾からの留学生・Bさんは、飲食店のキッチンスタッフとして働き始めました。幸い、接客の仕事ではなかったため、日本語の会話は少なかったのですが、職場特有のルールを覚えるのに苦労したと話します。

例えば、飲食店では「お皿を洗う順番」「食材の保存方法」「ゴミの分別」など細かいルールがあり、覚えることが多かったそうです。Bさんは、最初のうちは何度も間違え、先輩に注意されることが多かったといいます。

しかし、Bさんは積極的に先輩に質問をし、分からないことはメモを取る習慣をつけました。また、「自分から声をかけることが大事」と気付き、仕事の合間に「次に何をすればいいですか?」と聞くようにしたことで、徐々に職場に馴染んでいったそうです。

5-2.どのように日本語を学び、職場でのコミュニケーションを図ったか

①職場で使う日本語をメモして覚える

留学生の多くは、アルバイトをしながら日本語を上達させています。その中でも「実際に使った言葉をメモし、あとで復習する」という方法は特に効果的です。

例えば、スーパーのアルバイトをしていた韓国人留学生・Cさんは、レジでよく使う日本語をスマホのメモアプリに書き留め、仕事が終わったあとで復習していました。また、分からない単語があれば、先輩や店長に聞きながら、その場で使うように心がけたそうです。

②職場の同僚と積極的に話す

日本人の同僚と積極的に話すことも、日本語を上達させるポイントです。最初は緊張するかもしれませんが、「こんにちは」「お疲れ様です」など、簡単なあいさつから始めると会話が自然に増えていくことが多いです。

ベトナムからの留学生・Dさんは、最初は職場の日本人スタッフと話すのが怖かったそうですが、「今日も忙しいですね」「この仕事は難しいですね」など、簡単な会話をすることで徐々に仲良くなれたと言います。また、日本人のスタッフが使っているフレーズを聞いて、「この言葉はどういう意味?」と質問することで、日本語の理解が深まったそうです。

③日本語が苦手でもできる仕事を選ぶ

日本語に自信がない場合は、工場や清掃の仕事など、会話が少ない仕事を選ぶのも一つの方法です。特に、工場での仕分け作業や倉庫のピッキング作業などは、単純作業が中心で、同僚との会話が少なくても働くことができます。

中国からの留学生・Eさんは、日本語に自信がなかったため、最初は倉庫のピッキング作業のアルバイトを選びました。しかし、同じ職場で働く人たちと少しずつ会話をするうちに、日本語に慣れていき、半年後にはコンビニのアルバイトにも挑戦できるようになったそうです。

6.アルバイトを通じた成長

日本でのアルバイト経験は、単に収入を得るためだけではなく、日本での生活をより豊かにし、将来のキャリアにもつながる貴重な経験になります。ここでは、アルバイトを通じて得られる成長のポイントと、日本での就職を考える際に役立つ情報を紹介します。

6-1.日本での生活を豊かにするためのアドバイス

①日本社会のルールやマナーを学べる

日本の職場では、時間を守ること、チームワークを大切にすること、報連相(報告・連絡・相談)を徹底することなどが重視されます。アルバイトを通じてこれらの習慣を身につけることで、日本での生活や学業にも良い影響を与えます。

例えば、飲食店で働いていた韓国人留学生・Aさんは、最初は「仕事が終わったらすぐに帰る」という感覚でした。しかし、日本の職場では「お疲れ様でした」と声をかけることが重要であると知り、職場の雰囲気になじむことができました。こうした小さなルールを理解することで、日本での生活がよりスムーズになります。

②地域とのつながりができる

アルバイト先での同僚やお客様とのやりとりを通じて、地域の人々とつながることができます。特に地方都市では、留学生が積極的に地域に溶け込むことで、新しい交流の機会が増え、日本文化をより深く理解できるというメリットがあります。

例えば、熊本で働いていた台湾人留学生・Bさんは、アルバイト先の同僚に誘われて地域のお祭りに参加したことで、地元の人々と仲良くなり、日本での生活がより楽しくなったと話しています。

6-2.アルバイト経験が将来のキャリアにどうつながるか

①日本での就職を目指す際の強みになる

日本の企業は、「実際に日本で働いた経験」を評価する傾向があります。アルバイト経験があると、日本の職場文化に適応できることを証明でき、就職活動の際に有利になることがあります。

例えば、販売業のアルバイト経験がある場合は、「接客スキル」や「日本人顧客とのコミュニケーション能力」をアピールできます。また、工場や物流の仕事を経験した場合は、「チームワークを重視して働ける力」を伝えることができます。

②日本に来る外国人ランキングTOP3(韓国・中国・台湾)と熊本の就職ニーズ

現在、日本に来る外国人留学生の多くは、韓国、中国、台湾出身者です。特に、台湾からの留学生が増えており、熊本など地方都市でも就職のチャンスが広がっています。

近年、熊本では半導体産業の発展に伴い、多くの企業が外国人労働者や留学生の採用を進めています。実際に、熊本でアルバイトをしていた台湾人留学生・Cさんは、アルバイト経験を通じて日本語力を高め、地元企業のインターンシップに参加。そのまま正社員として採用されることが決まりました。

このように、地方都市でのアルバイト経験が、将来的に日本での就職につながるケースも増えてきています。

7.まとめ

本記事では、外国人留学生が日本でできるアルバイト情報について詳しく解説しました。

日本でのアルバイトは、生活費を補うだけでなく、日本語スキルの向上や文化理解、将来のキャリアにつなげる貴重な機会となります。しかし、資格外活動許可の取得や労働時間のルール、働けない職種など、日本独自の法律や規則を守ることが重要です。

アルバイト探しには、求人サイト(ニホンdeバイト、YOLOJAPANなど)や学校のキャリアセンター、友人の紹介を活用するのが効果的です。また、コンビニ・飲食店・工場・観光業など、日本語レベルや希望に応じた仕事を選ぶことで、働きやすい環境を見つけることができます。

アルバイトを通じて、日本語スキルの向上や文化交流の機会を得るだけでなく、日本の職場ルールやマナーを学ぶこともできます。特に、熊本などの地方都市では、半導体産業の発展により、外国人留学生の就職チャンスが広がっています。アルバイト経験を活かし、将来のキャリアにつなげていきましょう。

日本での留学生活をより充実させるために、自分に合ったアルバイトを見つけ、貴重な経験を積んでください!